ジュニアNISAの贈与税は無税!フル活用方法すべき理由をFPが解説

ジュニアNISAを勧められたが、
子供や孫にお金を移して贈与税の問題はないのか
そもそもジュニアNISA制度って良いものなのか…等
疑問を持たれている方も多いと思います。

ジュニアNISAは、子供名義の口座に両親や祖父母がお金をだし、そのお金を非課税で18歳まで投資・運用をしていくことになります。

ジュニアNISAは、子供に両親などからお金(財産)を与えることになりますので贈与の対象となります。贈与は税金がかかる契約なので、贈与税について知っておく必要があります。

贈与税に関する基本的な事や、ジュニアNISAにおいての注意点も併せてご紹介しますので、ぜひ読んで見て下さい。

初心者のためのマネースクール101
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1 ジュニアNISAだけなら贈与税の心配はない

 贈与税には、年間基礎控除額が110万円あります。贈与を受ける方が、1年間(1月1日~12月31日)の贈与金額が、110万円(基礎控除額)を上回らない限り、贈与税はかかりません。

 ジュニアNISAの場合、非課税枠の上限は年間80万円までです。したがって、基礎控除範囲内ですので、基本的に贈与税はかかりません。

 ジュニアNISA以外に贈与をしている場合は、合計して、110万円以上贈与をうけると贈与税がかかってきますので、3章の注意事項で確認してください。

2 贈与資金をジュニアNISAで使うメリット

2-1 相続税対策として有効

 生前贈与は相続税対策として有効です。特に祖父母から孫への贈与は2次相続対策として有効です。

 例えば、父が死亡した際に始まる通常の遺産相続(1次相続)を行った後に、残された母も死亡したケースで、子供だけで行われる母の相続が二次相続にあたります。

 一般的に父が亡くなり、母が相続財産を相続した場合(1次相続)は、配偶者の軽減税制(1億6千万円まで非課税)があるので、税金はかからないケースが多いでしょう。

 しかし、母からその子供に財産を受け取る場合(2次相続)は、下記の基礎控除金額を上回る金額に対して、相続税がかかります。

 例えば、祖母の相続時に、子供が2人であれば、4,200万円(3000万円+600万×2人)以上の財産があると相続税がかかります。

相 続 税 基 礎 控 除 額
3000万+(600万×法定相続人)

  2次相続時に税金がかかることが予測されるようであれば、ご両親から、子供や、お孫さんへの生前贈与は税金対策として有効です。

 相続対策は専門的な知識が必要ですので、一度税理士やFP等専門家に相談してみるも良いでしょう。

2-2 ジュニアNISAを活用する3つのメリット

◆メリット1・・・確実に孫に教育資金として残せる
 祖母がお孫さんの為に、教育資金を貯めてあげたいが、子供に渡してしまうと、もしかしたら使ってしまうかもしれないと心配する方もいらっしゃいます。

 ジュニアニーサなら、18歳まで引き出す事ができないので、確実にお孫さんに教育資金を残してあげる事ができます。

◆メリット2・・・インフレに対応可能
 教育資金のような長期でお金を預ける場合はインフレ※に対応できる資産を選ぶことが大事です。

 現在、国として目標としているインフレ率は2%です。インフレ率よりも高い利回りでお金を増やせないと、お金の価値は実質的に目減りしてしまいます。
 今のような低金利時代では、預貯金学資保険では、インフレに対応できない可能性が高いです。その点、ジュニアNISAは、株式や投資信託で運用できますので、インフレに対応できる資産を選ぶことが可能です。

 以下の表は、1997年の学費と2014年の学費を調べたものです。18年間の増加率としては、国立で9.8%、私立で4.5%です。確実に値上がりいていることがわかります。

【出典】文部科学省:国公私立大学の授業料の推移

 投資にはリスクがありますが、長期であればあるほどリスクも回避できます。具体的な運用方法については、4章で詳しく解説していますのでぜひ、読んで見てください。

1インフレとは インフレーションの略で、物の値段が上がり、お金の価値が下がることをいいます。

◆メリット3・・・制度終了の2023年以後も非課税でロールオーバー可能

 ジュニアNISAのメリットは、制度終了後も未成年者専用の継続管理勘定にロールオーバーが可能な点です。例えば0歳のお孫さんですと、20歳まで非課税で運用できますので、20年弱、非課税で運用できることになります

 例えば、贈与をお子さんに成人NISAで行う事もできますが、成人NISAの場合は、ロールオーバーしても、最長10年しか非課税で運用できません。また、来年度以降は、非課税で運用できる期間は5年になります。

 幼いお孫さんであればあるほど、非課税で運用できる期間が長い分、メリットが大きくなります。ロールオーバーについては4章で詳しく解説していますので、読んで見て下さい。

 

3 贈与資金をジュニアNISAで活用する際の注意点 

3-1 贈与契約書を用意しておく

 贈与税は110万円(基礎控除)の範囲内の贈与であれば、贈与税はかかりません。

 しかし、この110万円を超えない範囲で贈与を行っていたとしても、贈与に関する証明を用意しておくことをお勧めします。

 贈与契約は、口頭でも成立しますが、もし税務調査が入れば、否認される可能性もあります。
 本人が贈与を行っていたつもりでも、第三者(ここでは税務職員等)に対してきちんとした証明ができなければ、指摘を受け、否認された場合は、贈与税+延滞税等がかかってしまいます。

 贈与契約書の書式は自由です。また契約書の作成はパソコンでも手書きでも問題ありません。金銭を贈与する場合、印紙も不要です。

ただし、贈与契約書の署名と日付だけは、自筆(手書き)で記入することをお勧めします。

3-2 定期贈与にみなされると贈与税がかかる

 定期贈与とは、定期の給付を目的とする贈与を言い、一定期間、一定の給付を目的に行う贈与です。
例えば、これは1,000万円の贈与をするという契約書を作り、この契約に基づいて毎年100万円贈与を行う場合です。

 この場合の税金は、1,000万円の贈与とみなされますので、毎年の贈与金額が110万円以内でも課税されることになります。

ジュニアnisaの贈与で、贈与契約書を作っておらず、毎年80万円を同じ時期に5年間繰り返すと定期贈与として、総額400万円に対して、贈与税が課税されることになります ので、贈与契約書を毎年作成しておくことをお勧めします。

3-3 複数の人から贈与を受ける場合の贈与税

 複数の方から贈与を受ける場合は、もらった金額が110万円の基礎控除を、超えた場合は、超えた部分に対して税金がかかります。
 下記の事例のように、父方祖父母から100万円(現預金や保険等)と母方祖父母から合計80万円の贈与を受けた場合、110万円を超えた70万円に対して税金がかかります。

4 ジュニアNISAの使いこなし方

4-1 ジュニアNISAの仕組み

◆ジュニアNISAの非課税投資枠
 一般的に株式や投資信託で運用すると、儲かった利益に対して、20.315%の税金がかかります。ジュニアNISAで運用した場合は運用益が非課税となります。

 毎年80万円を5年間運用できれば、合計400万円の投資に対して運用益が非課税となります。

◆ジュニアNISAのメリット
 ジュニアNISA口座投資可能期間は、2023年で終了します。ただし、2023年の制度終了時点で20歳になっていない方については、2024年以降の各年において非課税期間(5年間)の終了した金融商品を、継続管理勘定に移管(ロールオーバー)することができます。

 継続管理勘定では20歳になるまで(11日時点で20歳である年の前年1231日まで) 、金融商品を非課税で保有し続けることができます。なお、2018年の税制改正で、ロールオーバー可能な金額に上限はなくなったため、時価が80万円を超過している場合も、すべてを翌年の非課税投資枠に移すことができます。

◆ジュニアNISAのデメリット 

18才まで口座の払い出し制限がある         
 ジュニアNISA口座からの途中引き出しは課税対象となります。口座名義人が18才になるまでは、災害などの特別な事情がない限り払い出しができません。

 3月31日時点で18歳である年の前年の1231日まで払い出しができません。その為、中学受験や高校受験、大学の推薦入試などで早めに合格が決まった場合の入学金等は、別で用立てをしておく必要があります。

金融機関の途中変更が出来ない
 金融機関の変更ができないこともジュニアNISAのデメリットのひとつです。

 あとから、金融機関の商品力やサービスを理由に変更しようと思っても、変更できないので、金融機関を慎重に選ぶ必要があります。

 どうしても金融機関の変更をしたい場合は、今あるジュニアNISA口座を廃止する手続きを取ってから、変更先の金融機関に新規でジュニアNISA口座を開設する必要があります。

4-2 長期運用方法

 ジュニアニーサは、ロールオーバーにより10年以上非課税での投資が可能です。10年以上の長期で運用ができるのであれば、株式を中心としたハイリスクハイリターンの運用を考えていきたいです。具体的には、分散効果も考え「世界株式に投資する投資信託」がよいでしょう。

 下図のように、先進国の株式は長期的には右肩上がりとなりますし、10年の投資期間があれば変動も吸収できると考えます。

※1MSCI ワールド指数
MSCI
ワールド指数は、日本を含む主要国の株式を対象とする指数です。MSCIワールド指数は、先進国23カ国に上場する大・中型株を対象にしており、20155月末現在、1,631銘柄で構成されています。先進国の株式市場の動向を知るために最も利用されている株価指数の一つです。

 

5 まとめ

 ジュニアNISAの贈与税の基礎知識・注意事項やジュニアNISA制度のメリット・デメリットについて解説してきましたが、小さいお子様にとっては非常に有利な制度です。

 特に、2018年からロールオーバーが全額できるようになった点は、大きなメリットになるでしょう。

 ジュニアNISAは金融機関が変更できないため、金融 機関選びも重要です。金融機関や商品の選び方については、次の記事を参考にしてみて下さい。

失敗無し!自身の目標に合った投資信託選び方の手順と重要ポイント

 

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