初心者は保険で投資がお勧め!仕組みから有利な税制まで徹底解説

 保険ショップや銀行の営業の方に保険で運用する事を勧められたが、

保険は投資に適してる?
そもそもなぜ保険で投資ができるのか?
投資信託等他の商品と比べて良いのか?
等疑問に持たれる方も多いと思います。

 最近は、保険会社、保険ショップ、銀行、証券会社等様々な金融機関で投資型の保険が販売されています。

 保険型の投資を勧められる機会が増えた理由は、日本の低金利によるものです。学資保険や、年金保険などの貯蓄性の保険は、低金利の影響で、ほとんど増えない商品しかありません。

その為、そもそも金利が高い外貨商品や、株式や債券で運用して運用益を得る商品に、保険会社が力を入れるようになってきています。

 保険商品は、他の金融商品に比べると、比較的投資経験が浅い初心者にお勧めのものが多いです。
ただし、様々なタイプがありますので、自分に合わないタイプを選んでしまうと思わぬ失敗をする事になりかねません。

 この記事では、投資初心者の方が、安心して投資ができるよう、保険で投資ができる仕組み、種類、税制まで解説していますので、最後まで読んでみて下さい。

初心者のためのマネースクール101
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1. なぜ保険で投資ができるのか・・・保険会社の運用方法

 保険会社は預かった保険料を皆さんの代わりに運用しています。

 保険会社は、将来の保険金や解約返戻金(解約した場合に契約者に返す金額)の支払いに備えて、内部に預かった保険料を積立しています(責任準備金)。

さらに、保険会社は、その責任準備金を運用しています。運用して運用益がでれば、預かったお金と運用益の一部を契約者に返します。

 その為、保険契約をした契約者は、間接的に保険で投資をすることができます。

 例えば、今まで多く販売されてきた、円建ての学資保険や個人年金保険は、主に日本の国債で運用されています。

2章以降で具体的な仕組みや種類をみて行きましょう

2. 投資初心者向けな保険・・・外貨建保険と変額保険

 保険で投資ができる商品は大きく分けて「外貨建て保険」「変額保険」の2種類のタイプがあります。
投資型の保険は、他の金融商品(株式、債券、投資信託等)に比べると初心者向けです。

 外貨建て保険や変額保険の仕組みについては第3章で詳しく解説しますので、まずは初心者向けである理由を見ていきましょう。

2-1 外貨建て保険が初心者向けである3つの理由

①外貨ベースでは利息分必ず増える

 外貨建て保険商品は、保険会社が金利を保障しているため、外貨ベースでは必ず増えます。

 下記の図の様に、ドル建て保険の場合は、ドルベースでは必ず増えます。また、長く持てば持つほど増え方が大きくなります。
仮に10,000$(1$100円=100万円)を購入した場合、20年後には13,000$(1$100=130万)を保障した商品等があります。

為替の変動リスクはありますが、外貨ベースでは必ず増える絶対的な要素がある分、初心者にとっては安心です。

②利回り(金利)が高い

 外貨建て保険は、保険会社が主に長期の外国債(10年国債)で運用しているため、金利が高い物が多いです。

 例えば、外貨預金、外貨建てのMMF(外貨建ての投資信託)は、金利が1%~1.5%くらいの商品が多いのに比べて、保険商品は2%~3%くらいの商品が多いです。


(参考:日・米・豪 10年国債利回り)

 金利が高い商品ですと、為替リスクを金利でカバーできますので、この点においても初心者には安心材料となるでしょう。

③生命保険保護機構で守られている

 生命保険で貯蓄をする場合の安心材料の一つとして、生命保険保護機構があります。

 保護機構は、万一、生命保険会社が破綻した場合には、破綻保険会社の保険契約の移転等における資金援助を行います。
仮に保険会社が破綻したとしても、責任準備金の9割程度保障される為、預けたお金が全く無くなる心配はありません。

 外貨預金は銀行が破綻した場合は何の保証も無く、株式も会社が破綻した場合の保証はありません。その為、他の金融商品比較すると比較的安全です。

2-2 変額保険が初心者向けである2つの理由

①1つの商品で分散投資ができる。

 資産運用で成功する為には分散投資が不可欠です。
分散投資とは、「日本株式」、「世界株式」、「日本債券」、「世界債券」に分けて投資する事です。

 例えば投資信託の場合は、分散投資をしようと思うと、日本で販売されている約6000本の中から、選択する必要があります。
変額保険の場合は、下の図の通り、保険の場合は、1つの商品で分散投資が可能です。

◆一つの商品で複数の特別勘定(ファンド)で運用可能

※ファンドは、日本株式型、日本債券型、外国株式型、外国債券型など複数のなかから選択します。
※ファンドの種類、運用方針は生命保険会社ごとに異なります。
(生命保険文化センター)

分散投資については、次の記事に詳しく書いておりますので、ぜひ読んで見て下さい。
なぜ分散投資は必要か?現・預金派でも知っておきたい理由とメリット

②死亡保障で受け取る場合は、元本保証

 初心者は、資産運用で絶対に失敗したくないと思う方も多いです。変額保険(死亡保障付)は、死亡保障で受け取る分には元本保証があるため、運用が失敗しても損する事はありません。
※年齢によっては、払い込む保険料の累計が、死亡保険金を上回る事もあります。

 4章でも詳しく解説していますが、投資信託や株式で運用する場合は、運用が失敗すれば元本が割れる事もあります。しかし保険の場合は、死亡保障で受け取る分には損はしない為、初心者向けです。

3. 外貨建て保険と変額保険の具体的な仕組み

 2章で解説した通り、投資ができる保険は「外貨建て保険」と「変額保険」の2種類のタイプがあります。この章では、具体的に2種類の商品の仕組みをみていきましょう。

3-1 外貨建て保険の仕組み

 外貨建保険とは、払った保険料を外国の通貨で運用する保険です。外貨としては主に、アメリカドル(米ドル)やオーストラリアドル(豪ドル)建ての保険が多くなっています。

下記の図の通り、保険会社が契約者から保険料として資金を預かり、保険会社は主に外国債券(米国債や豪ドル債)で運用します。

保険会社は外国債券の運用で得た利息の一部を契約者に支払う仕組みとなっています。

 

3-2 変額保険の仕組み

 変額保険とは、契約者の支払う保険料の一部が特別勘定とよばれるファンドで、株式や債券などで運用されます。その運用実績によって保険金や解約返戻金の金額が増減します。

 多くの場合、「世界株式型」「日本株式型」「世界債権」「日本債権」等の複数のファンド(特別勘定と呼ばれます)が用意されており、契約者がこれらのファンドへの保険料の繰入比率を自由に指定できるようになっています。

(特別勘定イメージ図)

 

4. 目的に合わせた保険商品の選び方

4-1 死亡保障と投資をセットで考えたい人にお勧め

 お葬式代や学資の準備を運用とセットで考えたい方に、外貨建終身保険と変額終身保険がお勧めです。
一般的な円建ての保険より保険料が安く、また将来的にインフレにも対応できます。

(外貨建終身保険)
■死亡保障のメリット

 下記の図の通り、外貨ベースで死亡保障が一生涯続きます。死亡保障は為替によって変動します。

 例えば、死亡保障が5万$であれば、受け取る際に1$100円であれば、500万円(5万$×100円)、1$110円であれば、550万円(5万$×110円)の受取金額になります。

 また、支払う保険料は外貨ベースでは一定ですが、為替によって変動します。
下記の例では、保険料は59.55$で一定ですが、1$100円の場合、5,955円、1$110円であれば、6,550円の支払額になります。

外貨建て終身保険の特徴は、円建ての保険に比べると、多少為替の変動があっても、3割〜4割保険料が安いです。

■投資としてのメリット

 保険料を外貨ベースで積立していきますが、積立てた保険料に金利が付きます。年齢や積立期間によっても変動しますが、20年〜30年の積立で、ドルベースでは1.3倍から1.6倍くらいは金利が付くものが多いです。

詳しくは次の記事に書いていますので是非ご覧下さい。
ドル建て保険は安さと貯蓄率が魅力!仕組みから新商品情報まで解説

(変額保険終身型)
■死亡保障について
 
 変額終身保険は、保険料を払い込んだ後も、死亡保証が一生涯続きます。運用実績によって保障額が変動します。
ただし、死亡時には契約した死亡保障額(基本保険金)は保障されています。

運用が良ければ(下記図左側)基本保険金額+変動保険金額がもらえます。
運用が悪くても(下記図右側)基本保険金額が払われます。

■投資について(解約返戻金について)

 解約返戻金も運用実績によって増減します。運用実績が良ければ、解約返戻金は、自分が払った以上のお金が戻ってきます。
運用実績によっては払い込んだ保険料を下回る場合がありますので注意が必要です。


【引用】公益財団法人 生命保険文化センター

ワンポイントアドバイス
学資保険目的で考える場合は、払い込み期間(積立期間)を10年〜15年とした方が良い商品が多いです。詳しくは、プロに相談する事をお勧めします。

 

4-2 長期(10年以上)で運用したい方にお勧めの商品

 死亡保障が必要なく、単純に長期で投資をしたい方には、変額個人年金保険と外貨建個人年金保険の2種類です。月々貯めれるタイプや一括で投資ができるタイプがありますが、基本的な仕組みは同じです。

(外貨建個人年金保険)
 外貨建ての個人年金保険も、外貨建て終身保険と同様に、米ドル建て、豪ドル建ての商品があります。日本よりもアメリカやオーストラリアの方が金利が高いため、円建ての個人年金保険に比べてもらえる年金が多くなります。

 為替の影響も受けますが、下記の事例のように、外貨ベースで40%増えれば、為替で40%下がらないと損しません。為替リスクは、長期スタンスは金利でカバーする事ができます。

(参考:ドル建て個人年金保険)


(変額個人年金保険)

 変額個人年金保険は、支払った保険料の運用実績によって将来受け取る年金額が変動する保険です。
保険料は、特別勘定で運用されます。

商品によっては、運用タイプの違う複数の特別勘定の中から、運用先を選ぶことができます。
例えば、運用タイプには、国内株式型、外国株式型、国内債券型・外国債券型などがあり、投資信託を選ぶことと似ています。

毎月少額で分散投資ができ、一定金額で購入する事により、ドルコスト平均法※の効果もあり初心者にお勧めです。

ただし、保険商品は10年以内に解約すると解約控除が引かれるものが多いため、短期の投資ではなく、長期投資にお勧めです。

(出典:価格com)

※ドルコスト平均法とは

購入価格の平均を引き下げることを目指す投資方法です。
定期的に一定金額で投資信託を購入していくことによって、基準価格が高いときには購入口数が少なく、低い時には購入口数が多くなり、結果として購入価格の平均が割安になることを目指します。
つまり、価格が低い時はたくさん買って、高い時はあまり買わない、という買い方ができます。

 

5. 保険で投資する場合の3つの優遇税制

①税の繰り延べ効果

 日本の投資に係る税金は、基本的に儲かった利益に対して約20%税金がかかります。例えば、株式配当、投資信託も分配金や売却益に税金はかかります。(NISA除く)

 保険で運用している場合は、運用している間は税金がかかりません。満期時や解約時に利益が出たときに1回だけ税金がかかります。

②一時所得扱い

 投資信託や株式等で利益が出た場合は、利益に対して20%の税金がかかります。保険の場合は「一時所得」と呼ばれる優遇された所得となります。

優遇されている点は下記2点です。

●利益から特別控除50万を差し引ける
⇒毎年50万の特別控除があるため、年間で保険で儲かった利益が50万以内であれば、税金はかかりません。

●さらに特別控除した金額から1/2をに対して課税
⇒利益の半分にしか、税金がかかりません。

{儲かった利益 – 50万(特別控除)}× 1/2 = 一時所得

③死亡時は相続税金対策

生命保険の保険金は相続財産から以下の金額を差し引くことができます。

非課税=500万×法定相続人の数

 例えば配偶者と子ども2人が相続人の場合、500万×3人=1500万となります。被相続人(亡くなった人)が死亡保険金を1500万契約していたら、相続財産から1500万差し引くことができます。

 投資信託や株式の財産を残す場合は、残った財産に対して税金(相続税)がかかりますが、死亡保険金で受け取れば、一定金額控除されるため、相続対策としても有効です。

 

6. まとめ

 保険が初心者向けである理由を解説してきましたが、外貨建て保険や、変額保険は少額からできるもの多いので、ぜひチャレンジしてみ下さい。

 また、実際に保険商品選びは、ご自身で見つけるのは難しいと思いますので、一度プロに相談する事をお勧めします。

 プロへの相談に対してハードルが高く感じる方は、金融機関が主催するセミナー等に参加するのも良いでしょう。セミナーの選び方は、次の記事を参考にしてみ下さい。

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