民間介護保険とは?「掛け捨て型」と「貯蓄型」をわかりやすく解説!
民間介護保険は
・老後資金が少ない方
・今すぐ介護に対する安心が欲しい方
・65歳未満の方で今から介護費用の準備をしたい方
こんな方におすすめです。
民間介護保険は大きくわけて「貯蓄型」と「掛け捨て型」があります。この記事ではそれぞれの特徴について説明していきます。また、あなたに合った民間介護保険を診断できるフローチャートも用意しています。ぜひやってみてください。
民間介護保険とは
民間介護保険とは、公的介護保険では、まかないきれない介護費用の自己負担分を補填できるものです。介護費用は、公的介護保険の度重なる改正によって自己負担が増えており、その自己負担額は自助努力で準備しないといけません。その負担を少しでも軽くできるのが、民間介護保険です。
民間介護保険は、大きく分けると「掛け捨て型」と「貯蓄型」の2つがあります。
さらに、それぞれに2つの選択肢があります。
<掛け捨て型>
A:掛け捨て介護保険
B:医療保険+特約
<貯蓄型>
C:介護保障付終身保険(外貨建)
D:変額保険(介護保障付)
自分にどれがあっているのか、以下のフローチャートを参考にしてみてください。
次章からそれぞれのくわしい説明をしていきます。
掛け捨て型の民間介護保険 → 2章
貯蓄型の民間介護保険 → 3章
「掛け捨て型」の民間介護保険
「掛け捨て型」の民間介護保険は、解約返戻金や満期保険金などを抑える、もしくはなくすことで貯蓄型より割安な保険料で加入できます。
・少しでも保険料を抑えて大きな介護保障を持ちたい
A:掛け捨て型介護保険
掛け捨て型の介護保険は、要介護認定を受けた時に介護一時金が支払われ、その後は介護年金として給付を受けられます。(受取期間は契約内容によります)
・なるべく安く、大きな保障を持ちたい方
<特長> ①少ない保険料で大きな保障が持てる ②一時金や年金受け取りなど、保障額や期間は自分で選べる |
B:医療保険に特約をつける
医療保険に、介護保障の特約をつけて更に保険料を抑えることもできます。
<特長> ①最も保険料が安く抑えられる※ ※「介護保障のみ」でみた場合(年齢によって変わります) ②保険を一本化することによってコンパクトに保険を持てる |
掛け捨て型の民間介護保険のデメリットは、要介護状態にならなければ、保険料が掛け捨てになってしまうことです。掛け捨て型に抵抗がある方は、次にご紹介する「貯蓄型」の民間介護保険を検討してみてください。
「貯蓄型」の民間介護保険
「貯蓄型」の民間介護保険は、要介護状態になった場合の介護保障以外に、要介護状態にならなくても死亡保障や、解約返戻金などを受け取ることができます。
・将来の老後資金も準備したい
掛け捨て保険に比べると割高ですが、その分貯蓄性があります。
C:介護保障付終身保険(外貨建)
介護保障付終身保険は万が一の時の死亡保障を持ちながら、介護保障にも備えられる保険です。つまり、要介護状態にならなかった場合は、死亡保障として持つことが出来るので、万が一の時は遺族に保険金を残すことが出来ます。
・将来、解約をした時にいくらになっているか知りたい方
<特長> ①介護保障だけでなく死亡保障も一生涯保障 ②解約した場合は、解約返戻金※がある |
※解約返戻金とは 保険契約者が保険を解約した場合に、契約者に対して払い戻されるお金のこと |
また、特長②の解約返戻金は、保険契約時に将来いくらになっているか分かります。老後資金を準備しつつ、介護保障を持ちたい方には安心ですね。
■今は「円建」より「外貨建」がよい理由 介護保障付終身保険を検討する際は、「外貨建て」を選びましょう。なぜなら、外貨建て保険は円建て保険に比べて「保険料が安く」、「返戻率が高い(貯蓄率が高い)」からです。外貨建て保険のメリットデメリット。今入るべき人とそれ以外の選択肢 |
D:変額保険(介護保障付)
変額保険(介護保障付)は万が一の死亡保障と介護保障を備えつつ、運用ができる保険です。要介護にならなかった場合は、死亡保障として持てる点は『C:介護保障付終身保険(外貨建)』と同じですが、運用がうまくいった場合は更に上乗せした保障をもつことが可能です。
<特長> ①保険料の一部を「特別勘定※」で運用するため、運用成績次第で保険金や解約返戻金が多く戻ってくる。 ②どんなに運用成績が悪くても、死亡保障や介護保障は保証される。 ③解約した場合は、解約返戻金がある(解約返戻金は運用成績が悪い場合、払込保険料を下回ることがあります) |
※特別勘定とは 保険会社は預かった保険料の一部を株式や債券に投資して運用していきます。具体的にいうと、「国内株式」や「海外株式」「国内債券」「海外債券」などです。これらを組み合わせることによって、保険料の一部を運用することができます。変額保険の特徴とメリットとは?今入るべき理由をFPが徹底解説! |
貯蓄型の民間介護保険は、貯蓄型といっても短期間(10年以内)で解約すると、元本割れする可能性があります。つまり、返ってくるお金が払った保険料を下回り、損をしてしまいます。
貯蓄型民間介護保険を検討するときは、長期間(10年以上)保険料を払い続けることができるかどうか判断してからにしましょう。
まとめ
平均寿命がのび、老後生活が長くなったことで介護への不安を感じる方も多くなってきました。民間介護保険は、介護費用を準備する方法の一つで、介護に不安を感じている方にとっては安心材料の一つともいえるでしょう。
介護に備えられる保険は、数多くありますが、まずは「貯蓄型」か「掛け捨て型」のどちらが自分にあっているのか考えてみてください。もし迷う場合は、介護保険に詳しいファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。