専業主婦の年金はいくら?将来一人になった時の老後資金と貯め方

専業主婦の年金はいくら?

「専業主婦の私がもらえる年金額はいくらなんだろう」
「結婚前は正社員だったけど、将来の年金に加算されるの?」
「夫にもしものことがあれば、私の年金はどうなるの?」

そんな不安をかかえていませんか。

専業主婦の方は、自分では厚生年金に加入していないことになり、当然ながら就業している方に比べると年金額受給額は少なくなります。

「夫婦だったら大丈夫。でも、もし一人になってしまったら…。」
そんな不安を感じている方もいるかもしれません。

この記事では、
・専業主婦がもらえる年金についてパターン別に紹介
・夫に万が一のことがあった場合の専業主婦の年金について
・老後に必要なお金について
・専業主婦におすすめの老後資金の貯め方
をお伝えしていきます。

専業主婦の方や、今後おひとりさまになるかもしれない方も不安を解消できる内容となっておりますので、是非最後まで読んでみてください。

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1章 【パターン別】専業主婦がもらえる年金額

専業主婦がもらえる年金額

この章では、専業主婦の方が受け取れる年金額についてお伝えしていきます。
(夫婦で受け取れる年金額については次章でお伝えします)
まずは、ご自身が将来いくら年金を受け取れるか確認してください。

1-1 ずっと専業主婦だった場合の年金額は満額で月額6.5万円

専業主婦は「第3号被保険者」となり、自ら保険料の負担をする必要はありませんが、将来は老齢基礎年金(国民年金)が受給できます。
ただ、専業主婦が受け取れる年金額は、満額でも6.5万円/月です。

年金受給額の計算方法

480ヶ月というのは、20歳~60歳までの年金加入可能期間(40年×12ヶ月)です。
つまり、ひと月も保険料の未納期間がない場合です。
保険料を全期間納付していた場合、満額の78万1000円(年間)、月額にすると6.5万円の受給が出来ます。

(例)5年間(60ヶ月)の未払い期間がある場合

78万1,000円×420ヶ月(480ヶ月-60ヶ月) / 480ヶ月
=74万8458円(年間)

月額 約6.2万円となります。

※未納期間があればあるほど、受け取れる年金額は少なくなります。

1-2 10年間の正社員時期があった場合、専業主婦がもらえる年金額は月額約7.6万円

正社員時期を経て専業主婦になった方や、専業主婦を経験した後に正社員になった方もいるでしょう。
正社員時代に納めた厚生年金の保険料はきちんと加算されますのでご安心ください。
以下のようなケースですと、もらえる年金額は月額約7.6万円です。

(例)
正社員時期…通算10年(平成15年4月以降)
正社員時の平均月額…20万円
の場合

年金受給額の計算方法

 

・国民年金(老齢基礎年金)  
→78万1000円(満額の場合)
・厚生年金 
→20万円 × 1000分の5.481 × 120ヶ月(10年×12ヶ月)
=13万1544円

国民年金+厚生年金 合計91万2544円
月額約7.6万円

もちろん保険料を納めた時期が短ければ短いほど、受け取れる年金額は少なくなります。
また、納めた保険料によっても年金受取額は変わります。

10年の正社員時期があったとしても、やはり専業主婦の受取年金額は少ないことがわかります。

<公的年金制度のしくみ>
公的年金には「国民年金」と「厚生年金」の2種類があります。

■「国民年金」とは
日本は「国民皆年金」であるため、日本国内に住所がある20歳以上60歳未満のすべての人が加入しなければなりません。
また、国が定めた年金保険料を支払うことで、老齢だけでなく障害、死亡において年金を受け取ることができます。
また、この国民年金は職業などで3つのカテゴリに分類されます。

「第1号被保険者」…農業などの自営業者や学生、無職の人
自ら保険料を納める必要がある
「第2号被保険者」…厚生年金の適用を受けた企業などに勤めるサラリーマンなど
国民年金の保険料は厚生年金の保険料に含まれており、毎月給与等から差し引かれる
「第3号被保険者」…第2号被保険者の満20歳以上60歳未満の配偶者
第2号被保険者の加入している年金制度が負担。自ら別途納める必要なし
※年間の収入が130万円以上となり、扶養から外れる場合は第1号被保険者となります

年金の区分

■「厚生年金」とは
第2号被保険者が加入しているもので、国民年金に上乗せして厚生年金の保険料も支払っています。
よって、将来受け取る年金額が多くなります。


2章 夫婦でもらえる年金額は月額約22万円

夫婦でもらえる年金額

専業主婦の方の年金受給額が少ないことは前章でお伝えしましたが、夫婦の場合はどうでしょうか。
この章では、世帯で受け取れる年金額についてまとめました。

(例)
【夫】 
昭和51年(1977年)生まれの44歳
大学卒業後、22歳から会社員、60歳まで働き続ける予定

■平成15年3月までの賞与を含まない平均月収
22歳~27歳(60ヶ月) 30万円

■平成15年4月以降の平均月収
27歳~60歳(396ヶ月) 40万円

【妻】
 1章の条件を引用
※夫も妻も国民年金の未納がない場合で計算

<夫の年金受給額の計算>
・国民年金(老齢基礎年金) 
→78万1000円(満額の場合)
・厚生年金
30万円 × 1000分の7.125 × 60ヶ月

40万円 × 1000分の5.481 × 396ヶ月
=99万6440円

夫の年金額を合わせると、年金受給額が増えますね。

しかし、65歳以上の夫婦世帯の平均生活費は25.2万円/月というデータがあります。(家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)より。くわしくは3章で説明します)
老後生活費は、年金だけでは足りないことがわかります。

また、「老後は旅行をたくさんしたい」「今の趣味はずっと続けていきたい」と思っている方であれば、更に老後資金を準備しなければなりません。

足りない老後資金を準備する方法は4章で説明しますが、3章にある足りない老後資金額を知ることはとても重要です。
必ず順番にお読みくださいね。

こんなときどうなる?専業主婦の年金
年金について専業主婦が疑問に思う様々なケースをまとめました。

Q1 離婚したら年金はもらえる?
A1 離婚した場合、婚姻期間中に支払った厚生年金保険料に対する年金は配偶者と分割できます。
第3号被保険者であった場合は、その期間中に夫が支払った厚生年金保険料に対する厚生年金の2分の1の額を受給できます。
ただし、請求できる期間は離婚成立の翌日から2年間になります。2年を経過すると原則として分割請求できませんので気を付けましょう。

離婚した場合の年金
Q 夫が亡くなってしまったら年金はもらえる?
A 会社員の夫が亡くなったときには遺族基礎年金と遺族厚生年金を受け取ることができます。

夫が亡くなった場合の遺族年金
 
ただし、上記の図のように子供がいない場合や子供が18歳以上の場合は、遺族厚生年金のみとなります。
(子供が18歳になった時点で妻が40歳以上であれば、中高齢寡婦加算が加算されます)
また、遺族厚生年金の受給額は夫が受け取る予定だった額の4分の3となります。
(くわしくは3-2で解説しています)

Q 年上の夫が60歳で退職したらどうなる?
A 夫が退職して、第2号被保険者の資格を失うと、扶養されている専業主婦も第3号被保険者から第1号被保険者に切り替わります。
夫が60歳で定年退職した場合、妻が60歳未満であれば国民年金に加入しなければなりません。
つまり、国民年金の保険料を納める必要があります。


3章 老後資金はいくら必要?必要な老後資金を知った上でお金を貯めよう

老後資金の考え方

老後資金を貯める前に、「老後の生活費はいくら必要」で「いくら不足しているか」を知ることはとても重要です。
なぜなら、目標を持たずやみくもにお金を貯めても

・将来、老後資金が足りなくなった
・いくら貯めたらいいのかわからない
・いくら貯めても不安が拭えない

といったことになってしまうからです。

例えば、前章までの例を参考にすると、老後資金の不足額(=目標額)は以下の表になります。

老後資金の不足額表

ずっと専業主婦だった方が、おひとりさまになった場合、平均的な生活を送るとしても2059.2万円不足します。(遺族年金は含めていません)
老後資金はこの額を目標にして貯めていきましょう。

目標額を算出する流れは以下のようになります。

老後資金目標額の計算の仕方
①老後の生活費を計算する

②老後の収入(年金)を計算する

③目標額(不足額)を計算する

くわしく説明していきます。

3-1 老後の生活費はいくらかかるか計算する

まず、老後生活において生活費がいくら必要か計算をしましょう。
ここでは
・単身世帯の生活費
・夫婦世帯の生活費
の2例で書いていますので参考にしてください。

【単身世帯の場合】

まずは「おひとりさま」になった場合の、生活費をみてみましょう。
おひとりさまになる要因として
 ・夫に先立たれた
 ・離婚した
などが挙げられます。

65歳以上の単身世帯(女性)の平均生活費は14.3万円/月です。
内訳は以下のようになります。

単身世帯(女性)の生活費

※単位:円 
出典:「家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)」 

例えば65歳で定年を迎え、日本の女性の平均寿命87歳(2018年現在)まで老後生活を送るとします。

 87歳-65歳=22年
 
14.3万円×12ヶ月×22年=3775.2万円が必要になります。

【夫婦世帯の場合】

65歳以上の夫婦世帯の平均生活費は25.2万円/月です。
内訳は以下のようになります。

単身世帯(女性)の生活費

※単位:円 
出典:「家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)」 

上記の表を元に必要な老後生活費を計算します。

同じく、65歳から日本の女性の平均寿命87歳まで老後生活を送るとすると

25.2万円×12ヶ月×22年=6652.8万円が必要

更には、ゆとりのある老後に必要な生活費は、夫婦で36.1万円/月というデータもあります。(生命保険文化センター|生活保障に関する調査
豊かな老後にしたいと思っている方は、こちらの金額を目標にしましょう。

上記と同条件だとすると、

36.1万円×12ヶ月×22年=9530.4万円が必要

となります。 

<計算時の注意点>
2人世帯、単身世帯ともに住居費が約1.4万円/月となっています。
住宅ローンの支払がある方、これより高い家賃になる場合はそれらを上乗せして考えましょう。
また、地方の方などで、主な交通手段が車の場合は車の維持費が交通費に加算されます。
ご自身の生活に沿って、生活費を算定しましょう。

3-2 老後の収入を知る

次に、老後の収入について考えます。

老後の収入

ずっと専業主婦の方が受け取れる年金は月額6.5万円(満額の場合)です。

6.5万円×12ヶ月×22年=1716万円

つまり、1716万円が老後生活の収入額となります。

また、夫婦の場合(妻はずっと専業主婦)は世帯で受け取れる年金は月額21.3万円です。

21.3万円×12ヶ月×22年=5623万円

5623万円が夫婦の老後生活の収入額となります。

<夫に先立たれた妻(専業主婦)の遺族年金月額は約6.2万円>
夫に万が一のことがあれば、専業主婦の妻は遺族年金が支給されます。
しかし、前述しましたが、子供がいない場合や子供が18歳以上の場合は、遺族厚生年金のみとなります。
また、遺族厚生年金の受給額は夫が受け取る予定だった額の4分の3となります。

上記の表(夫婦で受け取れる年金額)の21.3万円を例にしましょう。
(内訳)
【夫】基礎年金6.5万円 厚生年金8.3万円 
【妻】基礎年金6.5万円の場合)

*夫が生存している場合*
夫:14.8万円(基礎・厚生年金)+妻:6.5万円=21.3万円

*夫が亡くなってしまった場合*
夫:14.8万円(基礎・厚生年金)-6.5万円(基礎)=8.3万円(厚生年金)
8.3万円×3/4=6.2万円(遺族厚生年金)
妻:6.5万円+6.2万円(遺族厚生年金)=12.7万円

夫の生前時は21.3万円だった年金は、夫に万が一のことがあると12.7万円に下がります。(中高齢寡婦加算は加味していません)
65歳以上の単身世帯(女性)の平均生活費は14.3万円/月ですので、夫にもしものことがあった場合、途端に生活が苦しくなってしまいます。

3-3 不足している老後資金(=目標額)を知る

これまでで、老後生活の収支が分かりましたので、老後資金はいくら不足しているかを計算します。

老後資金がいくら不足しているかの計算式
必要な老後生活費 - 老後期間の収入 = 不足額(目標金額)

■単身世帯(ずっと主婦だった場合)
3775.2万円-1716万円=2059.2万円(目標額)

■二人世帯(妻はずっと専業主婦・ゆとりある生活の場合)
9530.4万円-5623万円=3907.4万円(目標額)

となります。
 
目標額がきまったら、老後資金を準備する方法を考えましょう。
次章にて説明します。

*老後生活まで長い期間がある方はインフレも視野にいれてお金を貯めよう*
インフレが起こると、老後資金はもっと必要となります。
老後資金はさらに高い目標をもって貯めるようにしましょう。

※インフレとは
モノの値段が上がり、お金の価値が下がることです。
例えば、現在200万円で購入できる車が、20年後には車の価格が上がり250万円で購入の場合は、
物価(車)は上がり、お金の価値(200万円)が下がります。
こうした状況をインフレといいます。

インフレについてこちらの記事にくわしく書いていますのでお読みください。

関連記事

4章 専業主婦におすすめ!足りない老後資金を準備する方法

老後資金を準備する方法

この章では、専業主婦でもできる老後資金を準備する方法をお伝えします。
これから、老後資金用のお金を捻出するのではなく、お金の貯め方を変えるだけで出来るものばかりです。
是非、参考にしてください。

4-1 貯蓄型保険で老後資金を準備する

貯蓄型保険」は老後資金を準備するのにおすすめの方法です。
保険商品の中には加入時に金利が決まっているもの商品もあり、将来どれだけお金が増えるのか目で見てわかります。
いくら増えているかわかると予定が立てやすいですね。

具体的には

■外貨建て終身保険
■個人年金保険(外貨建て)

の保険商品が老後資金を貯めるのにおすすめです。

毎月(毎年)コツコツ貯めたい方は、外貨建て終身保険や個人年金保険(外貨建て)、まとまったお金(預貯金や定期預金など)を増やしたい方は外貨建て終身保険を選択しましょう。

外貨建て終身についてくわしく知りたい方は → こちら
個人年金保険についてくわしく知りたい方は →こちら 

どの方法がいいか迷う方は、資産運用にくわしいファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

4-2 投資信託で老後資金を準備する

投資信託」を使って老後資金を準備する方法もおすすめです。

その理由は以下の3つです。

・初心者にはむずかしい運用をプロにお任せできる
・毎月の購入額を柔軟にかえられる(急な出費や臨時収入があることもありますよね)
・安定的、積極的に増やしたいなどより選択肢が増える

投資信託についてくわしく書いていますので読んでみてください → こちら

また、投資信託で老後資金を準備する方は、税制優遇があるNISAを利用しましょう。

NISAについては → こちら

*専業主婦にはiDeCoはおすすめしない!その理由とは?*
専業主婦にはiDeCoはあまりおすすめできません。
なぜなら、iDeCoの3つのメリットを最大限使うことが出来ないからです。
iDeCoのメリットとは以下の3つです。

①掛金が所得控除になる
②運用期間中に税金がかからない
③受取時も控除がある(退職金控除、公的年金控除など)

収入がない専業主婦の方は、iDeCoの最大のメリットである①が使えません
 
また、iDeCoは老後資金を準備する制度なので、原則60歳までの引き出しは不可です。
ライフプランが変わってしまうなど、掛金を60歳まで掛け続けられない可能性がある方はiDeCoの加入を控えることをおすすめします。


まとめ

専業主婦が受け取れる年金はとても少ないことが分かりました。
また、夫婦で年金を受け取ったとしても、老後の生活費には足りないことがほとんどです。

豊かな老後生活を送るためにも、今から老後資金作りをしていきましょう。

また、ご自身にあった老後資金の準備方法が分からない方や、迷う方はファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

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