なぜマネーセミナーが無料なのか?FPがそのしくみを主催者別で解説

ホームページの広告や、フリーペーパーなどで、「無料マネーセミナー」の文字をよくみかけませんか。
“賢いマネーのふやし方”“マネーセミナーで女子力UP”“お金の基礎を学ぼう”
など、魅力的なキャッチコピーが目につきます。

コーヒーとスイーツまでつくセミナーもあります。会場は大きなカンファレンスやホテルで開催。

お金の勉強が無料でできて、スイーツも食べられるなんてラッキーと思いますよね。でも、どうして無料なの?と思ったことありませんか?

経費がかかっているのに無料なんて会社としてなりたつのか・・・。

なぜマネーセミナーが無料でできるのでしょうか。

そのしくみをFPである筆者が説明しましょう。

初心者のためのマネースクール101
初心者のためのマネースクール101

1 無料のしくみはセミナーの主催者によって違う

なぜマネーセミナーが無料なのでしょう。会社はどうやって収益をあげているのでしょうか。
1章では、なぜ無料で開催できるかを解説します。

セミナーといっても、主催者や共催によって内容やしくみが違います。種類別にわけて説明しましょう。 

1-1 教育目的のセミナー

営利目的ではなく、純粋にマネー教育という観点から開催しているマネーセミナーがあります。

<主な主催>
NPO法人や任意団体、地方自治体や、商工会議所

☆あるマネーセミナーでは、
「ライフプランセミナー」
【主催】NPO法人日本FP協会

☆ある資産運用セミナーでは、
「はじめての資産運用講座」
【主催】日本証券業協会
【協催】金融庁、全国銀行協会、日本取引所グループ、投資信託協会、生命保険協会
【後援】名古屋市教育委員会

というように、主催は日本FP協会1などのNPO法人や任意団体、地方自治体や、商工会議所などです。
官公庁や教育委員会なども関係しています。

このセミナーの目的は主催者によって違います。
●地方自治体主催……広く一般市民にむけて知識をつけてもらうことが目的。
●協会主催……団体の活動を知ってもらう、啓発と普及などが目的です。

なので、お金はとらないのです。

案内の内容をみて、自分が知りたい内容だったらぜひ受講してみてください。

 

注1『日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 特定非営利活動法人(NPO法人)』
ファイナンシャル・プランニングの普及啓発とファイナンシャル・プランナーの
養成などを通じ、金融経済教育の分野で活動するNPO法人

1-2 有料セミナーへの無料体験学習会

<主な主催>
有料マネースクール 

①もともとは有料のセミナーであるが、その有料のセミナーの紹介を兼ねて、第1回目は無料というもの。
②有料スクールや、通信教育などのへの導入のための無料体験学習会で無料というもの。
 
まずは無料のセミナーをうけてもらって、もっと詳しく勉強したい人は、有料スクールに申し込みをします。
 
無料のしくみは、体験学習などでセミナーを受講してもらい、本業の有料スクールで収益を得るものです。
なので、初回、体験は無料なのです。

初めから有料ではなく1回目は無料なので、有料セミナーがどういうものなのかわかるからいいですね。

もっと勉強したいと思ったら次回を申し込めばいいのです。
不要と思ったら申し込まなくてもいいです。

1-3 主に商品の説明のセミナー

<主な主催>
金融機関(証券会社や銀行など)

証券会社が主催の「投資信託セミナー」や銀行が主催の「iDecoセミナー」などです。

「NISAの基本」や「iDecoのしくみ」など、基本的なセミナーもあれば、投資信託(ファンド)の詳しい商品説明会などさまざまです。
 
無料のしくみは、金融機関が商品を販売して、お客さんが契約してくれることで収益を得ます。
 
なので、セミナーは無料です。

投資信託の基本が無料で学べたり、iDecoなど、今が旬の内容など学べますね。

具体的な商品の説明会などもあります。
自分の興味のあるものはぜひ参加してみてください。

1-4 個別相談へのセミナー

<主な主催>
FP事務所、保険販売代理店など
<主な共催>
新聞社やカード会社、通販会社など

セミナーの後に個別相談の案内があり、予約を受け付け、後日個別相談をします。

無料のしくみは・・・

主催の会社の業務内容は、保険の代理店や不動産商品の取り扱い、投資信託の取次などです。
個別相談で保険の見直しや住宅ローン借り換えなどのアドバイスをします。

そこで必要であれば、保険などの申し込みの手続きをします。
 
保険の代理店は、保険契約の締結の代理または媒介をする取次をします。
契約すると、提携している保険会社等から手数料が入ります。
(お客様からは手数料はもらいません)

これが会社の収益となります。

なので、セミナーは無料でできます。

2 目的に合わせて自分にあったセミナーを選ぶ

さあ、どうしてマネーセミナーが無料でできるのか、しくみがこれでわかりましたね。
では、皆さんが無料セミナーを受講するなら、どのセミナーにしますか。
それは、皆さんのセミナーを受講する目的によってかわってきますね。

まずは何を学びたいかセミナー内容で選ぶことをおすすめします。

基本を学びたい
 マネーの基本を学びたい方、“マネーの基本です”と記載があったり、
 具体的内容が記載されてる場合がおおいので、確認しましょう

レベルの高い内容
 少しレベルの高いセミナーもあります。
 専門誌や日経新聞の広告などは、専門的なセミナーもの記載があります

投資信託の具体的な商品
 証券会社主催の商品説明セミナーなど、HPでセミナー情報などあります

より詳しくじっくり学びたい
 有料マネースクールの無料セミナー

☞初心者なのに具体的な投資信託(ファンド)の説明会に参加しても、
 専門用語ばかりでさっぱりわからないでしょう。

★目的にあわせて参加しましょう。

3 セミナーに参加するメリットとデメリット

無料セミナーに参加するメリット・デメリットをまとめてみましょう。

<メリット>
無料でお金の基礎知識を教えてもらえる
・自分で勉強するだけでは気が付かなかった情報を得ることができる
・専門家から説明を受けることで、より幅広い観点での考え方や解説を受けられる
・自分の知識が増え、自分自身で金融商品を選べるようになる

<デメリット>
セミナーの後に有料セミナーへの導入や個別相談への案内がある
(それがいやな場合はデメリット)

4 無料セミナーに参加する際の心構え

無料セミナーのしくみを説明しました。ただ受講するのではなく、
行く前に少々心構えをもつといいです。

個別相談があると思って参加する
 セミナー後、個別相談の案内がある場合があります。
 これは、せっかくだから専門家へ相談してみようと思ったら個別相談の予約を入れればいいです。
 不要と思ったら、申し込まないでそのまま帰ればいいです。

 しかし、参加してみて自分の知らなかったことなど吸収できますし、
 個別相談したいなと思うような講師かもしれません。

「個別相談の受付はあるだろう」ぐらいは思って参加してください。

主催者や共催者をHPなどで調べてから行く
どんな会社なのか、業務内容は?「生命保険業代理店」と書いてあったら、個別相談の案内はあるでしょう。
個別相談があります。とちゃんと明記しているところもあります。どんな会社なのか調べてから参加しましょう。

5 まとめ

無料マネーセミナーはなにで収益をあげているのか。無料マネーセミナーのしくみを説明してきました。

しくみは理解したとして、もし、セミナーに参加したら、商品を無理やりすすめられないか。何か勧誘はされないか。と不安になる方もいるでしょう。

さほど心配しなくていいと思います。
なにか勧められたら、不要です。と断ればいいのです。

主催者も企業ですから収益を出さなくてはいけません。
集客のきっかけづくりに、無料セミナーを開催しているのであって、
悪徳商法をしようということではありません。

主催者はコンプライアンスに準拠して集客・運営・開催しています。

私は、興味がある内容なら参加したほうがいいと思います。
なにかしら情報を得ることができるからです。

何かを始めるにもキッカケが必要です。無料マネーセミナーという文字が目に留まったら、興味があるということですから、行動に移しましょう。

そして、マネーの知識をつけ、お金をためることから、ふやす方向へ、運用へ。

さぁ、はじめましょう。
 

ファイナンシャルプランナーからお金を学ぶ、セミナーの上手な選び方