複合機再リースのメリットデメリット|再リースを判断する3つのポイント
複合機リースの契約満了が近づき、再リースするかどうか悩んでいます。
再リースはコスト面で大きなメリットがありますが、それだけで判断することはあまりお勧めできません。他の選択肢も考慮して決めましょう。
複合機の再リースは、コスト削減が魅力的な一方、デメリットも存在します。
全てのケースで再リースが最適な選択とは限らないため、再リースするかどうかは慎重に判断していきましょう。
この記事では、複合機の再リースについてのメリット・デメリットや、再リースするかどうかの判断ポイントを詳しく解説していきます。
複合機を再リースするかどうかを決めるお手伝いができれば幸いです。
この記事で分かること
- 複合機の再リースとは?
- 複合機を再リースするメリット・デメリット
- 再リースするかどうかを判断するポイント
- 再リース以外の、契約終了後の選択肢
複合機の再リースとは?
複合機の再リースとは、契約期間終了後に同じ複合機を引き続きリースすることを指します。
後述しますが、再リースの一番大きなメリットは、『そのままの複合機を安いリース料で利用できる』という点です。
リース料金は、これまでの1/12(1ヶ月分)程度の場合が多いです。
また、再リースを行った場合の契約期間は1年単位が基本となり、支払いは1年に1度の一括支払いです。
通常の契約では途中解約が難しい場合がありましたが、再リース契約では契約期間中の解約が可能という点も特徴です。
(リース料金を先払いしている場合での途中解約では返金はされません)
ここで注意点。リース料金は下がりますが、カウンター料金(1枚あたりの印刷代金)は変わらないことがほとんどです。
再リースのリース料金が下がる仕組み
再リースのリース料金が下がる理由は大きく2つあります。
リース会社はコストの回収が終わっている
リース会社は、最初のリース契約終了時点までで、複合機の購入コストや運用コストが回収できており、再リースではリース料金を低く設定しても利益を得ることができるため。
印刷代金で利益を出せるビジネスモデル
複合機のビジネスモデルは『インク商法』と呼ばれることもあるもので、複合機本体を安くリースしても、印刷代金で利益が出せるため。
▼複合機のビジネスモデルの例
複合機を再リースするメリット・デメリット
複合機を再リースすると、コスト面で大きなメリットがあるとお伝えしましたが、その他のメリット、そしてデメリットもあります。
それぞれ見ていきましょう。
複合機を再リースする判断材料になれば幸いです。
再リースのメリット
コスト(リース料金)の削減
再リースの一番大きなメリットは、リース料金が大幅に下がることです。
前述しましたが、リース料金は、これまでの1/12(1ヶ月分)程度に設定されることが多いです。
例えば、これまでリース料金が月額1万5千円だった場合、再リース後は1万5千円で1年間利用できることになります。
再リースを選択するとこで、大きなコスト削減となるでしょう。
使い慣れた複合機を使い続けられる
再リースでは同じ複合機を引き続き使用することができるため、利用者は使い慣れた複合機をそのまま利用することができます。
新しい複合機への『入れ替え』の場合、以下のようなことが発生します。
- 業者、導入機器の選定
- 新しい複合機の搬入、使用していた複合機の返却
- 複合機、PC、ネットワークの設定等
- 利用者への利用方法等の伝達
など
再リースであればこれらは発生しないため、業務に一切の影響を与えません。
再リースのデメリット
故障リスクの増加
再リースを選択することで、故障やトラブルのリスクは増加します。
年月とともに部品が摩耗したり、消耗したりするためです。
リース終了時点で使用年数が長い場合は特に、このデメリットが強く出てしまう可能性があります。
契約終了が近づいている時点で故障やトラブルが多い場合、再リースは考えたほうが良いかもしれません。
最新の複合機が使えない
同じ複合機を使い続けるということは、新しい複合機を使えないということにもなります。
最新の複合機には以下のような特徴があります。
- プリント・スキャン技術の向上
- セキュリティ強化
- クラウド機能の搭載
- エコフレンドリー
- 省エネ機能
など
これらの最新機能を使いたいと思っている場合、大きなデメリットとなるでしょう。
新しい複合機の性能や機能を利用したいかをよく考えましょう。
再リース契約するかどうかを判断するポイント
複合機を再リースするかどうかを決める際には、以下の3つのポイントを考慮することが重要です。
- 複合機の現在の状態
- 今後の業務ニーズ
- コストパフォーマンス比較
一つずつ見ていきましょう。
複合機の現在の状態
再リースを検討する為に一番最初に確認することは、複合機の現在の状態です。
なぜなら、複合機の状態が良好で、故障やトラブル、パフォーマンスの低下などが見られない場合は再リースを選択する価値があるからです。
逆に、頻繁に修理やメンテナンス等を行っている場合は、新しい複合機のリースの検討をお勧めします。
複合機は300万枚の印刷が一つの交換目安
複合機には”印刷対応枚数”の目安があり、300万枚の印刷が一つの目安と言われています。
計算するのは難しいかもしれませんが、例えば複合機を5年利用、月間印刷枚数が40,000枚程度だった場合、
月間印刷枚数40,000枚 × 60ヶ月(5年)
=240万枚
印刷対応枚数が300万枚だとすると、残り60万枚の印刷が可能という計算となります。
このままの印刷ペースであれば、
印刷対応残り枚数60万枚 ÷ 月間印刷枚数40,000枚
=15ヶ月
1年と3ヶ月程度はまだ印刷が可能ということとなり、1年の再リースの検討をしてもよい、という判断となります。
この計算はあくまでも目安です。複合機の状態をよく判断した上で、計算してみてください。
今後の業務に現在の複合機が対応できるかどうか
現在の複合機が今後の業務に対応できるかどうかも重要な判断材料です。
特に、印刷枚数の増加やカラー印刷の頻度が上がる場合、古い機器では対応が難しくなることがあります。
先に挙げた新しい機能の利用や、パフォーマンスの向上が必要なら、再リースよりも新しい機器への更新を検討すべきかもしれません。
新しい複合機とのコストパフォーマンス比較
再リースのコストが魅力的であっても、新しい機器をリースした場合とのトータルコストを比較することが必要です。
前述しましたが、再リースで下がるのは『リース料金』だけです。
印刷代金(カウンター料金)は変わらないことがほとんどです。
新しい複合機をリースした場合、機種や契約によっては1枚あたりの印刷代金が変わることもあり、長期的に見れば新しくリース契約を結んだほうがトータルコストが安くなる場合もあります。
新しい複合機をリースしてトータルコストを下げられる場合も
再リースするよりも、新しく複合機をリース契約してトータルコストを下げられる場合もあります。
それは、『カウンター料金』を下げること。
カウンター料金の中の『保守費用』と『販売店マージン』を削減し、『トナー原価』だけを印刷代金にするようなサービスがあります。
特に、カラーの印刷枚数が多いような企業やオフィスにお勧めのサービスです。
▼カウンター料金の例
平均 | 原価 | |
白黒/1枚 | 3円 | 0.4〜0.8円 |
カラー/1枚 | 30円 | 4〜8円 |
このサービスを利用することで、印刷代金を大幅に下げることができる可能性があります。
再リースでリース料が安くなり継続利用するよりも、最新機種をリースし印刷代金が下がった方が、利便性も向上しトータルコストも削減できる場合があります。
再リースで節約できる額と、メンテナンスや修理費用を含めた全体のコストパフォーマンスを見極めることが大切です。
再リース以外の、契約終了後の選択肢
再リースを選ばない場合、契約終了後には以下の2つの選択肢があります。
- 新しい複合機をリース
- 複合機を購入する
新しい複合機をリース
現在のリース契約満了に伴い、新しい複合機のリース契約を結びます。
最新の複合機や、現在の印刷状況に”より合致した”機種を選ぶことができます。
導入や利用開始の手間はかかるかもしれませんが、より快適な状況での印刷を数年利用できると考えれば良い選択肢になる場合も多いでしょう。
また、このタイミングで契約内容の見直しや、前述したようなサービスのある複合機を選ぶことで、コスト削減を目指せる可能性もあります。
複合機を購入
現在使用している複合機を買い取る方法もあります。
これにより、リース料を支払わずに済むため、短期的にはコストを抑えられる場合があります。
ただし、保守契約(トナー代やメンテナンス保守が含まれる『カウンター保守契約』)を結ぶ場合はカウンター料金は発生します。
そのため、再リースとのコスト比較は”安くなったリース料金”だけということになり、メリットは多くないかもしれません。
まとめ
複合機の再リースは、コスト削減や安定した運用を求める企業にとって有力な選択肢です。
しかし、再リースで長期間使用する場合には、故障や印刷トラブルには注意が必要です。
再リースを選ぶ前に、機器の状態や業務ニーズ、コストパフォーマンスを慎重に評価することが重要です。
また、新しい複合機をリースするメリットや、契約時のサービスなどとも比較し、再リースするか、他の選択をするかを慎重に決めましょう。
この記事が、複合機を再リースするかどうかを判断するお役に立てれば幸いです。
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