NISAのロールオーバーは手続きが必要!仕組みやメリットを解説

NISAのロールオーバーは手続きが必要!仕組みやメリットを解説

「NISAのロールオーバーって何?」
「NISAのロールオーバーってした方がよいの?」
「ロールオーバーをする際に手続きは必要?」

など、最近、「NISAのロールオーバー」のことが気になっている方は多いのではないでしょうか?

それは、次の3つのことが影響しているかもしれません。


2017年の税制改正で、NISAのロールオーバーの可能な金額の上限が撤廃されたためNISAのメリットが増大したこと。(※以前は、120万円が上限でした)


NISAの制度は、2014年にスタートしました。NISAを始めて5年経つ方はロールオーバーのことを考えなければいけません。


2018年購入分は5年後にロールオーバーができ、実質10年間の非課税運用のメリットを享受できる最後の年となるということ。

そこで、今回は、NISAのロールオーバーに関して理解できるように、ロールオーバーのしくみ、ロールオーバーをした方が良いかどうか、手続きの方法、注意点等をわかりやすくまとめました。

今年、ロールオーバーのことを考えなくてはいけない人にとっては、ロールオーバーをするとどうなるか?ロールオーバーをするべきか?などがわかる内容となっております。

また、今後の購入分にロールオーバーがどう影響してくるのか?投資信託等の商品の選び方等も解説します。

是非、お読みいただき、NISAのメリットを最大限に活用し資産運用を成功させてください。

ジュニアNISAのロールオーバーはこちらの記事をお読みください。【ママFP解説】知らなきゃ損するジュニアNISAのロールオーバー

※この記事は、新NISA制度の開始決定による制度改正に伴い、再編集しています(2020年8月)

目次

NISAのロールオーバーの概要

ロールオーバーとは、NISA口座で金融商品を購入し非課税期間の5年が終了後、保有している金融商品を翌年のNISAの非課税枠に移すことをいいます。

ロールオーバーをすることでNISAは当初は5年間非課税で運用できる制度だったのですが、実質、10年間非課税で運用できることになります。

※本来、NISAの非課税枠は年間120万円ですが、満了時に120万円を超えていても全額ロールオーバーが可能です。(平成17年税制改正)

以下は、2014年にNISA口座100万円の運用をスタートし、2018年末にロールオーバーをして、保有する商品を2019年の非課税枠に移した場合の例です。

ロールオーバーのしくみ

ロールオーバーをした方が良いか、しない方が良いか

基本的に、売却をしないで運用を継続するのであれば、5年後の損益にかかわらずロールオーバーをしないことより、ロールオーバーをすることにメリットがあります。

2017年の税制改正でロールオーバーのできる金額の上限が撤廃されたため、さらにロールオーバーをすることによるメリットは増大しました。

ただし、運用を継続する場合でも、新しい商品を購入したい場合などは、ロールオーバーをしない方がよいケースもありますので念のためまとめておきます。

ロールオーバーをした方が良いケース(通常はこちら)

NISA口座で5年間運用した後、さらに運用を続けるのであれば、利益が出ているいない(損失が発生しているかいないか)にかかわらずロールオーバーをした方がその後、非課税で運用でき有利です。

ロールオーバーせずに課税口座に移してしまうと課税口座に移した時点の価格が取得価格となります。

したがってその後運用を続けて利益が出た場合は、課税口座に移した時点からの利益に対して課税されてしまいます。

結果的に税金を払わなくてよいNISA口座で運用した方がよいので、ロールオーバーをした方が有利です。

※ロールオーバーをした後に損失が発生した場合は、ロールオーバーをせずに課税口座に移した方が、損益通算や繰越控除が可能なため、結果的にメリットが出ます。
しかし、そもそも将来に損失を期待して資産運用をすることはないので、現実的ではありません。

利益が出ている場合

損失が出ている場合

ロールオーバーをしない方が良いケース。

今、保有している商品を売却せずに、新しい商品をNISA口座で購入したい場合はロールオーバーをする必要はありません。

非課税枠の120万円以上をロールオーバーしてしまうと、その年は新たにNISA口座ではできなくなってしまいまうからです。

具体的には、

「今持っている債券型の投資信託(Aファンド)は、今後5年間であまり値上がりが見込めないので課税口座で運用したい。」
「新たに120万円は値上がりの見込める株式型の投資信託(Bファンド)で運用したい。」

というようなケースです。

この場合は、ロールオーバーをせずにAファンドは課税口座(特定口座等)で運用し、BファンドをNISA口座で新たに購入します。

ロールオーバーしないケース

ロールオーバーの注意点

ロールオーバーをするには手続きが必要

NISA口座において途中で売却せずに5年間非課税で運用した後は、期間満了時(年末)に

  1. 課税口座に移管するNISA終了) 特定口座か一般口座に移管され、以後の利益には課税される。
  2. ロールオーバーをするNISA継続) 翌年の非課税枠に移し、もう5年間NISA口座において非課税で運用する。

と、2つの選択肢があります。

また、年末までに何も手続きをしないと、①課税口座に移管されてしまうため、②ロールオーバーをする際は満了前に手続きが必要です。手続き方法に関しては、NISA口座のある各金融機関に確認してみてください。

同じ金融機関の口座であることが必要

NISA口座は1人1口座しか持てませんが、金融機関を変更することはできます。

ただし、ロールオーバーをする際には、商品を保有している金融機関にNISA口座を設定していないとロールオーバーはできません。

例えば、2018年A銀行でNISA口座を設定し購入した100万円分の投資信託をロールオーバーするためには、2023年A銀行でNISA口座を設定しておく必要があります。

仮に、2019年B証券にNISA口座を設定してしまっても、2022年の年末までに手続きをして、A銀行に設定しなおせばロールオーバー可能です。

A銀行→B証券

NISAの金融機関の変更に関する詳しい記事はこちらをお読みください。NISA口座の金融機関を変更したい!Q&Aと図でわかりやすく解説!

同じ金融機関でもNISA口座の設定が必要

ロールオーバーはNISAの制度でつみたてNISAにはありません。
 ですので、ロールオーバーの際にはNISA口座を設定している必要があります。つみたてNISAを設定している場合はロールオーバーできません。

例えば、2018年にA銀行においてNISA口座にて購入した100万円の投資信託があります。
2019年からは同じA銀行でNISA口座で購入したものはそのままで、つみたてNISAに変更さらに投資信託を購入しました。

この場合、つみたてNISAのままにしておくとロールオーバーはできません。
2022年の年末までに、2023年のA銀行NISA口座を再度設定する必要があります。

2019年つみたてNISAで購入したものはそのまま、2023年つみたてNISAでは購入できません。)

つみたてNISA→NISA

FPお勧めの投資信託の選び方

投資信託の選択は、NISAの期間だけではなく、長期保有目的(10年超)か短中期保有目的(10年未満)によって変えていくべきです。

2018年までの購入分はロールオーバーが可能なので、実質10年間非課税で運用ができましたので長期保有目的で考えていけました。

 2019年以降購入分はロールオーバーができないので5年間しか非課税で運用できません。しかし、5年間で購入した投資信託を売却する必要はなくそのまま課税口座で投資し続けることが可能です。ですので、NISA期間終了後も長期運用することも可能です。

※2020年8月追記
2024年から新NISA制度が開始するため、2019年~2023年の購入分までロールオーバーが可能となりました。新NISAへロールオーバーすることで、実質10年間非課税での運用が可能になりますので、早く始めることをおすすめします。詳しくはこちらの記事をご覧ください。新NISAでロールオーバー可能!チャンスを掴む為に今行うべき3つのこと

長期保有目的(10年超)の場合。

10年間の長期で運用ができるのであれば、株式を中心としたハイリスクハイリターンの運用を考えていきたいです。

具体的には、分散効果も考え「世界株式に投資する投資信託」がよいでしょう。
先進国の株式は長期的には右肩上がりとなりますし、10年の投資期間があれば変動も吸収できると考えます。

短中期保有目的(10年未満)の場合

5年間の運用となりますので、長期保有目的で購入した場合よりも慎重な商品選択が必要と考えます。
変動の幅を抑えるべく、株式中心ではなく債券等へも分散しながら資産運用をすることも考える必要があります。

投資信託の選び方はこちらの記事も参考にしてください。NISAの5年後をQ&AでFPが解説!ロールオーバーの最新情報も

まとめ

2017年の税制改正でNISA口座におけるロールオーバーできる金額の上限が撤廃されたため、NISAはメリットが増大しました。

それにより、商品選択の考え方なども変えなくてはいけなくなりましたが、より、積極運用を考えられるなど魅力も増していると思われます。

やり方のよくわからない方などは、ぜひ、セミナーに参加したり、ファイナンシャルプランナーなどに相談して見てください。

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