住宅ローン滞納対処方法完全解説!マイホームを手放さない2つの方法

 ボーナスカット、リストラで住宅ローンが払えない...

 また、友人や知人にも相談できず、誰に相談したら良いかわからず困っていませんか。

 もし住宅ローンの支払いが滞ったら、マイホームはどうなってしまうのだろうか。借金はどうなるか。わからない事だらけで、不安が募るばかりです。
 
 住宅ローンを滞納したら、もしくは滞納しそうになった場合、最も大事なポイントは、一刻も早く、現状に合った解決策を選択する事が大事です。
 滞納期間が短い程、対処方法の選択肢も多いですし、問題も大きくならず、住宅ローン問題が解決した後の人生もより良いものになるでしょう。

 この記事では、住宅ローンを滞納した場合の対処方法をわかりやすく解説します。対処方法事に特徴を理解し、ご自身の状況に合った最適な対処方法を選びましょう。

初心者のためのマネースクール101
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目次

1 住宅ローンを滞納すると家は売却され、ローン(借金)残高は残る

 住宅ローンの滞納を続けると、マイホームが競売にかけられます。

 まず、住宅ローンを1カ月滞納すると、金融機関から催促の通知書が届きます。
次に、滞納2ヶ月続くと、住宅金融支援機構や銀行から、督促状(代位弁済*手続き開始の予告)が届きます。
さらに、滞納が3カ月になると、銀行は保障会社から一括返済をうけるための手続きに入ります。

 最終的に、保証会社はマイホームを競売にかけて銀行に返済したお金を回収します。競売を差し止めるためには借入金残高を一括返済する以外基本的には選択肢がありません。

 *代位弁済とは、債務者に代わり第三者が債権者へ債務の弁済を行う行為です。

2 競売後の遅延損害金の負担

 競売でマイホームを売却する場合は、売却額市場の5割~6割で売却されることが多く、売却後も借金が残ってしまうケースが多いです。さらに残った借金残高に対して、遅延利息年14%も加算されます。引越し費用もでず、居座ろうとしても強制退去されてしまいます。

 引越し後の家賃負担と残った借入金の支払、遅延利息の支払いとなると、家計の負担はかなり厳しくなる事が多いです。 取られるものはもうないと腹をくくって放置すると、今度は給料を差し押さえされてしまいます。最終的に家計が回らなくなり、自己破産に追い込まれるケースも多々あります。

3 住宅ローンを滞納した場合の対処方法                    

3-1  まずはこれから銀行との返済交渉・・・リスケジュール(リスケ)

◆リスケとは
 リスケ(リスケジュール:Re Scheduleとは、融資・ローンなどの返済において、その返済が困難となった場合に銀行に対して当初の借入条件の変更を行うことです。特に費用もかからず、マイホームを差し押さえられる心配もありません。

◆リスケの交渉方法と具体的な緩和条件
 リスケ交渉債務者本人が銀行に直接交渉します。具体的には、毎月の返済額を減額したり、元本を据え置きにして利息のみ支払うなど、債務返済の繰り延べ交渉を行います。   
平成2112月に施行された、中小企業金融円滑化法(モノトリアム法)により金融機関は、住宅ローンに関してもリスケジュールの申し出が債務者からあった際は、基本的にこれを受けざるを得なくなりました。

◆リスケ交渉は、保証会社代位弁済前が大事
 リスケ交渉は、銀行との交渉が必要ですので、保証会社から銀行が代位弁済を受けると交渉不可能になります。そのため、保証会社代位弁済前に交渉することが大事なポイントです。金融機関にもよりますが、交渉の際に、滞納分は先に一括返済してくださいと言われたり、申請をするにあたり年収・勤続年数等の審査が有り、この審査でリスケを断られてしまうケースもありますが、まずは交渉してみましょう。

3-2  マイホームを法的に守る選択肢・・・個人再生   

◆個人再生の住宅ローン特則とは
 個人再生とは、生活の基盤となるマイホームを手元に残しながら裁判所から許可を受けた再生計画に従って、債務を返済する手続きです。 個人再生と同時に住宅ローン特則の申し立てを同時に行う事が大事なポイントです。
 住宅ローン特則とは、住宅の保持を認めるかわりに住宅ローンの減額をせず、支払方法の変更のみを行うことができる制度です。利用するには以下の条件を満たしていることが条件となります。 

  • 対象の住宅が個人所有であること。   
  • 債務者が居住するための建物であって、その床面積の2分の1以上に当たる部分を本人の居住用にしていること。
  • 対象の住宅の上に当該住宅ローンの抵当権が設定されており、かつそれ以外の担保権が設定されていないこと。
  • 対象の住宅とは別の不動産にも当該住宅ローンを担保する抵当権が設定されており、その不動産に当該抵当権の後に設定された担保権(抵当権など)がないこと。                
  • 保証会社が保証人として全額返済を行ってから6か月経過していないこと。

◆返済条件見直しの具体例
 上記の条件を満たしている場合は、具体的に下記のような返済条件の緩和が認められるケースがあります。

  • 住宅ローンの支払期間を延長(原則として最長10年、70歳までに完済すること)し、毎月の返済額を減らす
  • 住宅ローン以外の借金も返済しなければならない再生計画中(35年間)は、住宅ローンの元本や利息の返済を一部猶予してもらう。
  •  債権者の同意を得ることで、さらに無理のない計画案(支払期間10年以上 / 元本や利息の一部カット / 遅延損害金の免除など)を認めてもらう。

◆個人再生の手続きは競売にかけられる前に行う
  個人再生(住宅ローン特例)は、マイホームをできるだけ維持し、債務者が安心してより早く経済的に更生できることを目指している制度ですが、保障会社の代理弁済後6カ月以内であることと、競売が成立してないことが条件となりますので、一刻も早い手続きが必要です 法的な手続きが必要ですので、早めに専門家に相談することをお勧めします。

3-3 家をたたき売りされない選択肢・・・任意売却          

◆任意売却とは
  任意売却とは、住宅ローンの支払いが難しくなった場合に、通常の住宅売買と同じ方法でマイホームを売却するこです。
 
◆任意売却のメリット
 任意売却をしたからといって、借金が帳消しになるわけではありません。しかし、競売のように通常の売却価格よりも45割安く叩き売られてしまうことはないので、競売になるよりも借金の金額を減らすことができます。

 他にも次のようなメリットがあります。

  • 交渉次第ではマイホームを出て行く際の引越し費用がもらえる(競売の場合引っ越し費用はでません)
  • 残債務を月々の分割払い(現在支払える範囲内)に交渉できる(競売の場合、残ったローンの一括返済を求められます。

◆任意売却の交渉は銀行ではなく、保証会社との交渉がポイント
 
任意売却をするには、債権者(金融機関)の合意が必要です。ただし、銀行と交渉をしても、売却を承諾してくれることはほとんど無いと考えられます。

  銀行にとっては、任意売却で住宅ローン全額を回収できる条件で売却できれば、交渉の余地はあります。しかし、住宅ローン残高以下で売却の場合は、保証会社から住宅ローン全額を返済してもらった方がメリットが大きいからです。

  銀行に保証会社が代位弁済後、競売の申し立て前であれば、「任意売却をしたい」と伝えることで競売の手続きをストップしてくれる可能性もあります。

◆任意売却は時間が勝負
 通常であれば、代位弁済後、競売の申し立てがなされ、1年足らずで競売になります。
任意売却をしたい旨を伝える事で、競売への手続きが止められ、任意売却を行う期間を設けてもらえる可能性があります。 任意売却を行う期間として認められているのは、通常代理弁済後3ヶ月~6ヶ月ほどです。
任意売却は、保証会社に債権が移って、競売にかけられるまでに間が大事な交渉期間となります。

3-4 最悪の選択肢…自己破産のメリット・デメリット                                   

◆自己破産とは                       
 自己破産とは、裁判所に「破産申立書」を提出して「免責許可」というものをもらい、全ての借金をゼロにするという手続きです。破産ができるのは、「支払い不能」となった場合です。支払い不能というのは、債務者の負債の額、収入、資産等の状況から総合的に判断されます。

◆自己破産のデメリット 
 自己破産をしてしまうと下記のようなデメリットがあります。

  • 家族に迷惑がかかる
    自己破産をすることで、その借金の取り立てが家族へ向かうとはありません。しかし家族が連帯保証人になっていたら話は別です。債権者は連帯保証人に取り立てる権利が生じるので、家族に迷惑をかけることになります。 
  • クレジットカードが使用できなくなる
    自己破産を行うと、個人信用情報機関のブラックリストに名前が登録されます。ブラックリストから名前が削除するまでに約5年間かかります。その間はクレジットカードの利用はできません。クレジットカード以外にも、その期間中は新しく借金やローンが組めなくなります。
  • 就ける職業に制限がかかる
    破産の手続きが始まると、免責が決まるまでの間下記の職業に就け無くなります。                                        (弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士などの士業、質屋、古物商、生命保険外交員、宅地建物取引主任者、警備員)
  • 財産が没収されます。
    所有する貯金や所有物が資産と見なされた場合、管財*として処理されるため資産は次の資産は没収されます。                                                       

    ✅現金にして99万円を超える場合     
    ✅預貯金残高が20万を超える場合
    ✅不動産(ローン残高が2倍に満たない評価額の場合
    ✅勤務年数5年以上の退職金(見込み額が160万円を超えた場合)
    ✅2件以上の保険の解約返却金が20万円以上の場合 

    *財産を管理されること。この場合裁判所から選任された破産管財人に管理されること。   

◆自己破産するメリット
 自己破産は極力さけたいところですが、下記のようなメリットがあります。 

  • 全ての債務の支払い義務が免除される                                   免責が確定した段階で借金は免除されるため、債権者は給料の差し押さえや、取りたてができなくなります。
  • 最低限の財産は残すことができる                                   生活するためには衣食住のためにある程度の財産は必要になります。そのためにも没収すべき資産と見なされない範囲で財産を残すことができます。
  • 非免責債券は免除されない免責が認められたのに、返済の義務が残る借金(非免責債権)があり、以下の場合に該当します。
    (税金、養育費、婚姻費用、故意、過失により不法行為による損害賠償、故意に隠していた借金、罰金)

◆自己破産した場合のよくある誤解
 自己破産をするについて下記のような誤解を持たれている方も多いです。

  • 会社や知人に知られてしまう。   
    自己破産をすると官報に指名住所が掲載されますが、官報*を読む人は滅多にいないので知られるリスクはほぼないでしょう。
  • 選挙権が無くなる  
    選挙権は、20歳以上の日本国民に誰にでも平等に与えられた権利です。そのため自己破産の有無は関係ありません。
  • 家を借りれない
    自己破産をしても家を借りられないことはありませんが、個人信用情報機関のブラックリストに名前が載るため、保証会社を通して家を借りる場合、審査が通らないことがあります。

     *官報とは日本政府の機関紙です。法律・政令等の制定・改正の情報や,破産・相続等の裁判内容が掲載されます。

4 滞納してもこれだけはやってはいけない                  

4-1  住宅ローンを返済するための、無計画な多重債務  

 住宅ローンが払えないからといって、返済できるあてがないのに、消費者金融からの借り入れ(高金利のキャッシング・カードローン)、親族・友人からの借入れを増やすような事は避けるべきです。結果的に借金が増え、問題が大きくなるケースが多いです。また、ローン問題整理後も親族、友人関係に悪影響を及ぼします。

4-2 マイホームを売却する前に自己破産をする        

 自己破産する際は、財産がある場合と無い場合で手続きが異なります。財産が無い場合は、手続きが2カ月~6カ月以内で手続きが完了しますが、財産がある場合1年程度期間破産者扱いになり、さまざまな制限が加えられます。自己破産をするなら、マイホーム処分後に検討しましょう。

4-3 保険金で住宅ローンを返済                    

 精神的においこまれると、自殺をして保険金でローン返済を考える方も少なくありません。しかし住宅ローンの返済を目的とした自殺の場合は1年~3年以内は保険金が降りないケースもあります。また、一家の大黒柱であれば、その後の家族の生活費が確保できません。自殺を考えるよりは、自己破産をする方が、ご自身、ご家族にとっても間違いなく良い選択です。

5 住宅ローン滞納問題が解決したら、次は失敗しないライフプランを考える

5-1 住宅ローン解決後、その後のライフプラン(資金計画)を考える 

 住宅ローンの滞納問題が解決しても、その後のご自身の老後資金や、お子様の教育資金等をどう確保するか、この先のお金の問題は残ったままです。お金の事で同じ失敗をせず、将来安定した生活ができるよう、ライフプランを考えましょう

5-2 毎月のキャッシュフロー(収入と支出)の把握と改善          

◆支出の把握と改善
 まずは支出の改善を考えましょう。支出の改善は次の通りステップを踏んで改善することをお勧めします。

(ステップ1・・・支出の把握)
 支出を改善するにはまずは支出を把握することから始めます。家計簿をつける、レシートを1カ月貯めてみる、便利なアプリを使用する等、選択肢は色々ありますので、まずはご自身にあったやり方でご自身の家計と向き合ってみましょう。

  
(ステップ2・・・無駄な支出を省く)
 まずは固定費を見直しましょう。固定費とは毎月ほぼ定額の支出です。主な固定は、通信費、生命保険料、子供の教育費などです。具体的には、携帯を格安スマホに変える、生命保険料の無駄を省くために見直しを行う、子供の習いごとを見直すなどが考えれれます。
 次に変動費を見直しましょう。変動費は毎月変動する支出です。主な変動費は、食費、交際費、衣服費等です。必要で使ったものは仕方ありませんが、誘惑に負けて使った贅沢な食事、贅沢品の購入、衝動買いした衣服等があれば、省ける可能性は高いでしょう。

 (ステップ3・・・予算を立てる)
 無駄を把握したら、来月は無駄を省いた月額の予算を立てましょう。各費用別に目標(予算)を決めて、その範囲内で生活をするようように努力してみましょう

 (ステップ4・・・定期的にチェック)
   
支出の改善ができても定期的にチェックが必要です。いつのまにか前の贅沢な生活に戻ってしまうこともよくあります。ご自身の中で、定期的にチェックする仕組みを作りましょう。

◆収入の改善 
 収入を増やすことは、容易でありませんが、最近では、副業を進める企業も増えてきていますので、副業で収入を増やす選択肢や、一億総活躍社会と言われる時代ですので、専業主婦の奥様であれば、奥様も働くことも検討してみましょう。

5-3 長期のライフプラン表を作成し、将来を見える化                                    

 毎月の収支改善ができたら、長期スタンスのライフプラン表(キャッシュフロー表)作成してみましょう。現状の収支で、一生涯安心した生活ができるか、年間収支や貯蓄の推移をキャッシュフロー表によって可視化し、確認してみましょう。将来資金的に足りないようであれば、更なる改善が必要です。

  (キャッシュフロー表 サンプル)

6 まとめ                                            

 ここまで説明してきた通り、住宅ローン滞納した場合の主な対処方法を下記の通りです。少しでも早い対応が、選択しも広がり、その後の家計の再建も早くなります。滞納しそうになったら、又は滞納してしまったらすぐに専門家に相談することをお勧めします。ただし、専門家によっては専門家の都合だけで対応する方も中にはいますので、複数の専門家に相談することをお勧めします。

  • リスケ交渉    ・・・ 銀行との交渉    (相談窓口:銀行)                                        
  • 個人再生   ・・・ 裁判所に法的手続き (相談窓口:司法書士・弁護士)                                              
  • 任意売却   ・・・ 保証会社との交渉    (相談窓口:司法書士、不動産屋)                                              
  • 自己破産   ・・・ 裁判所に法的手続き (相談窓口:弁護士・司法書士)       
  • ライフプラン ・・・ 自身で作成          (相談窓口:ファイナンシャルプランナー等)                                     

 

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